同氏は、「格差の拡大やグローバル競争の激化といった心配の種はあるが、今のところ日本人の多くはまだ生活に満足している」としたうえで、民主党の掲げた子ども手当や医療制度改革などの政策は、「そんな人々が最も受け入れやすい政策として、注意深く選んだものだった」と分析する。
だが同氏によれば、「ただし(それらの政策は)かつての自民党が提供しているかと思わせる内容のもの。今回の選挙で有権者は変化を選んだのではなく、むしろ現状維持の手段として民主党を選んだに過ぎない」。
そして結論はこうだ。「日本に自ら変革を起こす気質はない。変革と言えば明治維新や戦後の米国の占領軍など、上から降ってくるもの。(8月30日の)選挙は、戦後長年続いた政治体制への不満が頂点に達した結果だが、それをもたらしたのは有権者が変化を起こそうと確信を持って投票した結果でもなければ、社会に変化を起こす起爆剤にしようと意識した行動でもない。非常に日本的な“反乱”だったのである。だが、反乱ではあった」。