まだ電子出版は「すきまビジネス」にすぎない。しかし電子メールが手紙を抜き、ウェブ広告の売り上げが新聞を抜いたように、あと10年もしないうちに電子書籍は紙の本を追い抜くだろう。そうなった時、日本だけがその流通ネットワークから置き去りにされ、海外のコンテンツも読めず、輸出もできない状況になったら、日本の「コンテンツ産業」も衰退するだろう。
ところが日本文芸家協会などの権利者団体がグーグルの和解案を拒否したため、日本語の本は和解から除外され、グーグル・ブックスのデータベースには入れない。この「鎖国状態」のため、ソニー・リーダーでは日本語の本はほとんど読めない。
(中略)
政府がやるべきなのは、電子流通を阻害している業界の談合体質を是正し、新規参入を促進して、デジタル時代にふさわしいオープンな情報流通システムの形成を促すことだろう。