石破 茂 です。
普天間問題も、口蹄疫も、結局は危機管理についての意識の問題です。鳩山内閣の対応はもはや論評する気にもなりません。
人間万能ではなく、無謬の存在などありえませんが、本当に沖縄の痛みを、日本防衛のために生命を賭す米軍人の辛さを、牛や豚を家族同様に慈しんできた人
の悲しみを、思いやる気持ちがあるならば、あのような対応にはならなかったはずです。言葉だけいくら「思い」を連発しても何ら人の心に響かないのは、その
気持ちが欠片もないからです。
高校生の頃に読んだ三浦綾子の「氷点」のなかに、「包帯を巻いてあげられないのなら、その人の傷に触れてはいけない」というとても印象的な台詞がありま
したが、鳩山氏はそれを平気でやっている。
そのような人物と知りながら鳩山氏を首相に、赤松氏を農水相に、中井氏を国家公安委員長に、福島氏を国務相に起用したのは、形式上はともかくも実際は小
沢幹事長に違いありません。
「国民の生活が第一」ではなく「連立政権の維持と己の保身が第一」の内閣やそれを操る小沢民主党に対して国民がどのような審判を降すか、それにすべてが
かかっています。
このような政権を作った責任は間違いなく我が自民党にあります。
自民党が国民に愛想をつかされた昨夏、民主党が掲げた「政権交代」とのフレーズはまさしく悪魔的な魅力に満ちていました。
国民は政権交代は手段であると信じたのに、小沢幹事長にとってはそれ自体が目的だったのです。
小沢氏に阿諛追従する人たちは「やがて来るべき大再編への布石」などと言いますが、その前に日本が崩壊してしまいかねません。そのようなことは絶対に許
されませんし、歯を食いしばって参議院選に勝利することが自民党が天から与えられた使命と思わねばなりません。
長きにわたって政権を与えられていながら、いつのまにかそれに対する感謝と怖れを忘れ、真実を語る勇気も、真心も失ってしまったのではないでしょうか。
安全保障や財政の危機を招いた責任も、専ら我が党が負うべきです。
国民が審判を降すに当たって問われているのは民主党ではなく、我が自民党なのだと強く思っています。